名古屋から40分で行けるレトロなまち、
今も残る古き岡田の文化や街並

知多岡田簡易郵便局

知多岡田簡易郵便局

知多岡田簡易郵便局

木造2階建、瓦葺、建築面積52㎡、建設年代 明治35年(1902)/昭和前期改修

伊井又兵衛が横須賀郵便局の出先として岡田郵便受所を明治32年に始めました。
この建物は、明治35年に建築された寄棟造、桟瓦葺、木造2階建ての洋風建築で、間口は5間(約9m)、奥行きは3間(約5.4m)、建築面積は52㎡、現在も簡易郵便局として利用されています。
全体に洋風意匠の強い建築で、正面中央に玄関を配置し、1階、2階の窓を左右対称に配置する構成で、郵便局舎としての威厳を確保しようとしたところに特徴があります。
木綿産業で発展した岡田では、女工さんが増えて、故郷に便りを出したり、仕送りなどで利用されました。

現在の建物の外観は明治時代のままですが、昭和41年に狭くなったので郵便局の機能は移転して、家具屋さんになったり、八百屋さんの倉庫として使われたりしました。
平成5年に地元の篤志家の力で簡易郵便局として再度修理して復活しました。屋根の鬼瓦には今も郵便のマークが残っています。
県内では、明治の昔の姿をそのままに残している営業中の郵便局舎では最古級のものと思われます。

<知多市で初の国の登録有形文化財に登録>
岡田字中谷にある「知多岡田簡易郵便局」が、知多市で初めて、平成25年に国の登録有形文化財(建造物)に登録されました。

平成4年、この建物について取り壊しの話が持ち上がったとき、住民のなかから郵便局の業務再開と建物保存に向けての運動が起こりました。このことがきっかけとなり、郵便局は簡易局として業務が再開されるとともに、平成6年には有志で「岡田街並保存会」が結成され、街並みの保存と地域の活性化のための活動が始まりました。

国の登録有形文化財に登録されている郵便局舎は、平成24年9月現在で26件ありますが、愛知県では知多岡田簡易郵便局が初めてになります。
一方、愛知県内に現存する、戦前に建築された郵便局舎の建物は20棟と言われています。知多岡田簡易郵便局は、現在も郵便局として使われている点が注目されています。

  • 〒マークの瓦
    〒マークの瓦
  • 岡田郵便受取所 給料明細
    岡田郵便受取所 給料明細
  • 知多新聞
    知多新聞
  • 登録有形文化財
    登録有形文化財

ENGLISH