毘沙門堂
岡田では、江戸時代から中組の守護神(仏)として信仰されています。拝殿の柱には珍しい龍の彫り物があり、天井画も描かれています。
拝殿の左側に十王堂があります。人が死ぬと地獄や極楽などの世界に行くと信じられており、その行き先を決める閻魔大王を筆頭とする十人の王をお祀りして自分たちも極楽へ行きたいと願うのが十王思想です。
今も、中組の人たちによって毎月の念仏講が伝承されており、堂守も交代で勤めています。
〈毘沙門堂の建立由来〉
働き者の百姓徳左衛門さんは、朝夕海に海草や藻を採りに出かけました。ある日、岸に多聞天像が流れ着いていたのを自分の家に持ち帰り、篤く信仰したので、家は大変繁栄しました。その後、毘沙門堂に移して村人が融通念仏を唱えるようになりました。
仏教では、毘沙門天は多聞天とも言われます。北方を守護する神で、福寿増長および仏法護持の神とされています。日本ではめでたい七福神の一つとして喜ばれています。